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 今回のクリスマス本フェアの一押しは、

 レイモンド・ブリッグズの


   このサンタです。
 

  『さむがりやのサンタ』(福音館書店)(倉)と


  『サンタのなつやすみ』(あすなろ書房)(倉)

のサンタクロースがとてもひねくれていていいのです。

 『さむがりやのサンタ』はサンタクロースの12月24日の一日が描かれているコマ割絵本です。

 目覚まし時計に起こされ、忙しい一日が始まります。「やれやれ、またクリスマスか!」最初からしびれるセリフです。サンタクロースらしくないそれがいいのです。


 煙突にも


  「えんとつなんてなけりゃいいのに!」


  「すすだらけになっちまった」
と悪態をつき、煙突がない家はいいとつぶやいています。



 サンタのおじさんに御礼としてジュースをおいておいたのに


   「ふんなんだジュースかい」
とぶつくさ。ブランデーがお気に入りのようです。

 ぶつぶついいながらもきっちり仕事をするのがいいですね。


 朝、起きたら、まずはお湯を沸かして熱いお茶を一杯なんて、やっぱりイギリスの作家が描くサンタだなあと思っていたんですが、『サンタのなつやすみ』ではラスベガスが一番のお気に入り。アメリカかあ。ちょっと残念。

 『サンタのなつやすみ』は、シーズンオフのサンタクロースを描く珍しい本です。海パンのサンタクロースがナイス!です。

 この二つを合わせて読むのがお薦めです。悪態サンタを読みにぜひ有報堂へ。


 最後にサンタからのメッセージを


   
(クリックして読んでみてください)


 クリスマスまで後9日、サンタクロースもサンタクロースでない人も準備は出来ましたか?


※文中の(倉)は、普段は倉庫にある本という意味です。フェア期間以外に読みたくなった方は、スタッフにお声をかけてください。


※12月営業のお知らせは、12/12の記事にあります。ブログ右側の営業カレンダーもご覧下さい。
 


 今年は真面目にクリスマス本フェアをやることに。実は12/8〜ひっそりやっています。



 題して、


クリスチャンではないが、
      大いに楽しもうではないか!クリスマスを!!



  ポップがへたれているのは
気づかないふりをしてください。


  カフェの西側にある本棚を
ブックフェア棚に。


 今年は去年と違ってずくがあるので、


  マンガと  本の
シリーズ物から、クリスマス話の巻もピックアップして並べてみました。


 クリスマス本フェアは、他のブックフェアと違って絵本が多いのが特長です。


  クリス・ヴァン・オールズバーグ『急行「北極号」』(あすなろ書房)(倉)
はとても絵が綺麗で幻想的です。サンタクロースを信じている子どもにしか出来ない体験を堪能できます。


 定番の『クリスマスのまえのよる』も、もちろんあります。クレメント・クラーク・ムアの有名な詩です。この詩はサンタクロースの姿のイメージを決定づけたと言われています。世界中にクリスマス・イブのイメージを広めた詩でもあります。この詩に多くの画家が絵を描いていくつもの『クリスマスのまえのよる』があります。

 今年は入り口正面レジカウンターにターシャ・テューダーの


  『クリスマスのまえのばん』(偕成社)(倉)
を飾ってみました。


 『クリスマスのまえのよる』のお薦めは、

   
   ニルート・プタピパット絵『クリスマスのまえのよる』(大日本絵画)(倉)
です。しかけえほんです。


 なかでも最後の頁の

   飛び出す絵が
最高です。本当に空を飛んでいるようです。この繊細さ、このシックさ、今流行りの3Dなど目ではありません。

 この本は普通に飾ってありますが、もう一つの飛び出す絵のある本は、もはや飛び出したあと絵を戻すのが困難なため、このように


     開きっぱなしで 
図書室の手前の本棚の上に飾ってあります。この本は何の本でしょうか。


 木の根元にいるのは、


     2匹のウサギです。 


 ・・・分かりましたか? そうです、

   ピーターラビットです。
 ビアトリクス・ポター『ピーターラビット冬のおはなし』(大日本絵画)(倉)。本を読みたい方はそーっと畳んで読んでみてください。畳めないよという方は、スタッフに声をかけてください。

 更に一押しのサンタクロース本を紹介する予定でしたが、長くなったのでまた明日。


 今日からBGMもクリスマスソングになっています。一気にクリスマスモード突入の有報堂でお茶はいかがですか。


※文中の(倉)は、普段は倉庫にある本という意味です。フェア期間以外に読みたくなった方は、スタッフにお声をかけてください。


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 最近お客様に人気の本は、カフェの本棚に


   面陳されている


   黒崎敏・ビーチテラス『夢の棲み家』(二見書房)です。


 ほとんどが写真の本なので、読みやすいのでしょうか。

 副題におもしろ建築ものがたりと書いてあるくらいなので、奇天烈な家がたくさん出てきます。

 表紙の家は、フランスのストラスブールにある「櫓の家」です。途中のテラスが地上5m、小屋は地上6.5mにあります。オーナーへの70歳の誕生日プレゼントだそうです・・・。70歳にもなって地上6.5mの小屋に階段を登ってまで行きたいのかなあと首をかしげます。(因みに普通の家の1階の高さは約3m位が相場だそうです。2階建ての屋根位の高さがこの家の床ですかね)


 この本の帯には、
 家をつくるなら〜こんな家で、暮らしませんか?
と書いてあります。「いやです」と即答してしまいそうな家ばかりです。見ている分には良いんですが、暮らすとなるとねえ。


 この
  「魚影の家」(ギリシャ、サントリーニ島)
なんかは、まだ飾りだからいいほうです。間取りには影響がないから。


 有報堂スタッフの中で不評だったのは、

   田園の棲み家(広島県呉市)。
ところどころにある中庭から中が丸見え。

 お風呂は

   ガラス張り!
どこまで露出狂なのか・・・。しかもこのお風呂、床とフルフラットで使いやすいのか使いにくいのか。


 もう一つ評判が悪かったのが、


   廊の家(長野県)。
家が回廊です。ロの字型の家です。形も不可解ですが、


   トイレのドアが両サイドにある。
鍵を両方一緒にかけたり外したり出来るのだろうか?片方だけ鍵をかけて安心していたら・・・。などと余計なことを言い合って大いに盛り上がりました。


 敢えてこの本の中から住みたい家を探すなら、ブックス担当は

    オウムガイ邸(メキシコ、ナウカルパン)
を選びます。

 家の中も
   巻いています。
ステンドグラスの採光が雰囲気出しまくりです。

 ドリトル先生シリーズが大好きなブックス担当。ドリトル先生のようにオウムガイに乗って移動したいとずっと思っているのです。まさしくそれを叶えたかのような家。これを見たときドリトル先生シリーズをまた読みたくなりました。


 「あれがいい、これがいい」「あれが良くない、これが良くない」と数人で大盛り上がりで読んでもいいですし、一人でひっそり読んでもいいお手軽な本です。自分の住んでみたい奇天烈な家を探しに有報堂に来ませんか。



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R
 牡蠣を食べた。やはりこの時期の牡蠣は美味しいですね。今では、オールシーズン世界中の牡蠣が食べられますが、昔はRのつく月が牡蠣のシーズンでした。9月(September)から4月(April)です。今年のように残暑が厳しいとなかなか9月に牡蠣という気分にもなりませんでしたが、これだけ寒くなればもう大丈夫です。

 有報堂スタッフはみんな牡蠣が好きです。有報堂を創る前、夢話にみんなで独立開業の話しをしていたときには、相当数の人数がいましたが、生き残ったのは数人。今のスタッフたちです。何故生き残ったのか考えた結果は、「牡蠣」です。生牡蠣を一緒に食べ合った仲だから・・・


 前置きが長すぎましたね。こんな季節に読みたいのは、その名もずばり


   石持浅海『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)

 これは美味しい本です。有報堂に何冊もあるグルメ・ミステリの中でも上位にランクします。お酒も肴もとても美味しそうです。

 湯浅夏美、長江高明、熊井渚の三人は、大学時代からの飲み仲間。彼らが開く定例の飲み会に、アクセントをつけるためにゲストを招きます。その飲み会で、盛り上がって話されるゲストの恋バナに隠された謎を解く短編小説です。話題となる「謎」はすべて食べ物にからむ話題です。少しこじつけもあるけど、美味しいだけではなく、謎解きも面白い!石持浅海の印象が変わる面白さでした。

 しかし、この本で言いたいのはそれではない・・・。

 珍しく登場人物の名前をフルネームで書いてみたのには訳があります。一番大きな「謎」にだまされていたのが衝撃!なのです。この本が衝撃の1冊に転化したのは、やはりこの最大の騙しに引っかかったことですね。
 最初熊井渚は、○性だと思っていたのですが、途中で考えを変えて×性だったのかと思い直したのです。ところがね・・・。「自分だって男にも女にも両方に使える名前なのに」「自分だって言葉遣い悪いのに」と臍をかみました。「くそー」久々に目一杯だまされた。悔しい・・・。ずいぶん本を読んでくるとここまで派手にだまされることはあまりないんですけどねえ。本筋の謎じゃないのですっかり騙されました。次は負けないぞ!と意気込んでいるブックス担当です。

 ○と×は男と女どちらかが入ります。答えを知りたい方は、有報堂で『Rのつく月には気をつけよう』を読んで見て下さい。
 

 有報堂は普段は牡蠣料理はやっていませんが、予約で食べることも出来ます。生牡蠣は好きですが、お客様には出せません。加熱でもとても美味しいですよ。真冬だけ出している「牡蠣とほうれん草の生クリームソテー」は、これを指定して予約される方もいる人気料理の一つです。純度の高い生クリームが決め手です。「お客さんに出さずに自分たちで食べてしまいたい!」という衝動にかられながら作っています。洋風のコースの場合、これからの時期はもしかしたら出てくるかも?です。ご予約お待ちしております。  



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 ついに買った!ずっと探していた絵本


   鈴木のりたけ『しごとば』(ブロンズ新社)。


 もともと、この本の続編の


   鈴木のりたけ『続・しごとば』(ブロンズ新社)
は有報堂にあったのです。


 続が気に入って、ずっと続ではないほうを探していました。先日ついに見つけました。


 『しごとば』では、美容師・新幹線運転士・すし職人・自動車整備士・木のおもちゃ職人・革職人・歯医者・パティシエ・グラフィックデザイナー(+ご本人のしごとば)、『続・しごとば』では、プロ野球選手・ファッションデザイナー・漫画家・獣医師・考古学者・書店員・とうふ職人・花屋・宇宙飛行士とそれぞれ9つの職場を絵で再現しています。


 実際に現場を取材して絵を描いているため、メモとか取材に行ったその現場にしかないものまで再現されています。絵ってすごいな、絵本ってすごいなと思わせる本です。活字中毒の有報堂ブックス担当は、絵本を読んでいてもたいてい絵を見ずに字ばかりを追っていることが多いのですが、これは絵をまじまじと見てしまう絵本です。


 それぞれ一つずつしごとばを選んでみます。

 『しごとば』からは

   すし職人を選んでみました。
客席の野球選手のサインから、カウンターの中の

 ネタや   包丁まで
みっちり描かれています。

 このブログでもよく紹介している、業者青年仲間の「お仕事訪問」。その「お仕事訪問」をライブでやっているような気分になる迫力ある(というか細かい)絵です。


 最後は

   「おいしさに敬礼!」しています。



 『続・しごとば』からは、野球選手を選んでも良かったのですが、楽天イーグルスだったので落選しました。(阪神タイガースならね・・・)選ばれたのは、

   考古学者です。


 これまた研究室の中が、

  みっちり描き込まれています。
  
 有報堂ブックス担当的にヒットしたのは、


 土器片の水洗いと  土器片への文字書きです。

 有報堂ブックス担当は、学芸員の資格を持っています(持っているだけですが)。学芸員実習をやっていたときに体験した作業の中で、この二つが「私は学芸員に向いていないな」と思わせる作業だったのです。

 土器片の水洗いは、土器片についた土を洗い落とす作業です。最初の内は、土が落ちていくのが分かります。が、綺麗になってくるとどうも土器がもろもろと崩れていっている感じなのです。土ではなく、土器の色のような気がするのですが、引き際が分かりません。大切な資料が崩れていっている感覚です。(ひどい(-_-;))
 土器片への文字書きは、『続・しごとば』にも書いてありますが、「小さい文字」で出土した日付、場所、番号・記号などなど記入していきます。この「小さい文字」が全く書けないのです。鉛筆やペンでも小さい文字を書くのに苦労するのに、慣れない筆で「小さな文字」は書けない・・・(-_-;)本当に不器用です。
 実習期間中、何よりも心が痛かった作業を思い出させる絵でした。 


 この二つ以外のどの「しごとば」も迫力満点です。ぜひ、読んで見て下さい。


 有報堂にも取材に来ていただけるよう、読者カードを送ってみました。取材に来たら面白いですね。


※11/6・7の土日は、都合により臨時休業とさせていただきます。申し訳ありませんがご了承ください。その他の11月の営業のお知らせは、10/31の記事にあります。ブログ右側の営業カレンダーもご覧下さい。


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