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 昨日の続きだよ。

 原発本フェアには、マンガもいくつかあります。8月の平和のブックフェア(■■■)で割と人気だった、山岸凉子『ブルー・ロージズ』(文春文庫ビジュアル版)ももちろんあります。

 「パエトーン」と並んで、今回の事故以後再注目されているマンガ


   三原順の「Die Energie 5.2☆11.8」も
  
あります。


    『三原順傑作選’80』(白泉社文庫)(倉)

に収録されています。5.2☆11.8とは消費者が使用するエネルギー5.2に対し、送電ロスなどで失われるエネルギーが11.8という意味らしい。チェルノブイリの5年前の作品とは思えず・・・この問題提起は日本人には響かなかったのか・・・マンガってすごいよね。(一番最初に収録されていた『夕暮れの旅』も持っていたはずなのだが)


 例えば、こんなものも。


   『福島原発の闇 原発下請け労働者の現実』(朝日新聞出版社)

堀江邦夫(文)、水木しげる(絵)です。マンガではないけど、水木しげるが描いているし感覚的にはマンガ枠です。32年前の1979年に「アサヒグラフ」に掲載されたルポが復活したのだ!! 下請け労働者として原発三ヶ所で働いた堀江邦夫渾身のルポです。32年前から声を上げていた人がいるのに、どうしてここまで来てしまったのか・・・人間を人間扱いしない人間がどうして出来上がってしまうのか・・・。ルポライターが潜入取材しなければ、このことが分からなかったのか・・・などなど色々かんがえさせられます。
 この元になった『原発ジプシー』を持っているはずなのだが・・・。見あたらず・・・捜索中・・・見つかったら急いでブックフェア本に追加します。


 そして

  清水玲子『月の子』(白泉社)全13巻
   
がブックフェア棚にあるのも決して間違いではありません。何故この本が選ばれたのか。「読めばわかる」(by有報堂ブックス担当) しかも最後まで読まないと分からない・・・結構大変かも。清水玲子のマンガは結構好きなのですが、この話しはちょっと相性がわるかったなあ。でも考えさせられるから余力があったら読んでみるといいでしょう。

 マンガと言えば、今月下旬には勝又進『深海魚』(青林工藝舎)が発売になるという。楽しみだ!絶対買うぞ。(この田舎で購入出来るのか怪しいが) 原発での被曝労働の実態を描くマンガ作品「深海魚」「デビルフィッシュ」の二編を含む作品集です。大学院で原子核物理を学び、脱原発の立場から仕事をしていた漫画家です。今は亡き勝又進が生きていたら、郷里石巻の惨状に、今回の事故に何を語ったのか興味深いところです。
 今回のブックフェアには、勝又進がイラストを描いた『脱原発のエネルギー計画』(高文研)も出していましたが、今行方不明中です。どうやらひそかに借り出された模様です。心当たりのある方はひそかに返してください。


 今回の原発本フェアは、「みんなで一緒に考えてみよう。原発のこと、エネルギーのことを」と謳っているので、原発ではない


   エネルギーのことも

考えてみたい。例えば、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーや非電化についても考えてみたいのです。

 本の面白さから言えば、藤村靖之『エコライフ&スローライフのための愉しい非電化』がお勧めです。「ひでんか」ネタで記事を書こうとひそかに原稿も書いていたのですが・・・原発本フェアに先を越されました。
 電化製品の非効率性と非電化製品・非電化プロジェクトの紹介などを通じて、「新しい豊かさ」を提案しています。「新しい豊かさ」というのは、具体化はしていないけれども有報堂の中でもコンセプトの一つに挙げられています。このままでいいのか日本!これまでの豊かさは本当の豊かさだったのか!!本当の豊かさって何だろう・・・などなどを一緒に考えるきっかけになればいいですねえ。


  この秋は、有報堂で原発本を読みながらお茶をしませんか。




☆おまけ☆
 原発本フェアをやろうとして気がついたことは、あるはずの本を倉庫から探し出すのが異様に大変ということと、お貸しした本が戻ってきていない・・・という事実。しかも結構たくさん。有報堂ブックスから原発本を借りた方は、ブックフェア開催中に本棚に返してくださいな。



※10月の営業のお知らせは9/28の記事にあります。ブログ右側の営業カレンダーもご覧下さい。



 一部で熱烈なリクエストがあった



    原発本フェアが

ひっそりと始まっています。



  題して

「みんなで一緒に考えてみよう。原発のこと、エネルギーのことを」



 8月の平和のブックフェアで出していた(■■■)本も、もちろんあります。

 それ以外の本も、もちろんあります。いくつかご紹介します。


   まずは自己防衛からか?

野口邦和『放射能汚染から家族を守る 食べ方の安全マニュアル』 青春出版社

 有報堂のコンセプトの一つに食の安心・安全があります。オープンしたときに、食の安心・安全と言えば農薬や添加物などを使っていないという意味でしたが、今となっては放射能にも気をつけなければいけない事態に・・・なんてことだ。

 福島の原発事故以来にわかに脚光を浴びている放射線防護学。その放射線防護学の立場から、どうやって食べ物の除染をすべきかレクチャーされています。特に小さいお子さんのいる方は、一度読んで見てもいいかもしれません。

 しかし、問題は原発なのだ!!汚染された食べ物は、原発さえなければ汚染されなかったはずなのに・・・と言うわけで、自己防衛もするが、

 
 ブックレットや  新書で


原発や被曝のことについて考えてみよう。


 または、


   絵本で

チェルノブイリ事故で市民の生活はどうなってしまったのか、思いを馳せてみるのもいいかもしれない。

貝原浩『貝原浩画文集 風しもの村 チェルノブイリ・スケッチ』(パロル舎)

 「風しもの村」とは、チェルノブイリ原発事故の当日、爆風によって巻き上げられた放射性物質が、強い北風にのってベラルーシ一帯の穀倉地帯にまき散らされ、死の灰が集中的に降ってきた村のことだそうです。そんな村が風下には数多く点在しているそうです。
 
 貝原浩は事故から6年経った1992年に、ベラルーシ・チェチェルスク村を訪れました。そこで見た人々の生活をスケッチし、文を添えました。それがこの本です。


 普通に生活していたのに強制避難させられ「埋葬の村」になってしまった家の窓、自分の故郷に居たいだけなのに、行政指導に従わない「サマショーロ」と呼ばれてしまう人々。「サマショーロ」はわがままな人という意味だそうです。政治が国民のほうを向いていない言葉だなあと怒りが湧いてきます。

 それでも生きている彼らの顔から何が感じられるのか・・・。読む人それぞれの「感度」が問われます。その「感度」から何が生まれるのか、みんなで考えたいものです。

 

 マンガやエネルギーの本もフェア本になっていますが、またしても、相当長くなってしまったので続きは明日に。

   


※10月の営業のお知らせは9/28の記事にあります。ブログ右側の営業カレンダーもご覧下さい。



 昨日の続きだよ。

 「平和のブックフェア〜戦争を平和を読む」では、今年も原発本に力を入れています。本当は原発本のブックフェアを単体でやる予定でしたが、忙しがって出来ず・・・(-。-;) 気がついたら平和のブックフェアの時期になってしまったので、例年通りにやります。8月過ぎたらまた考えますね。


 今年は福島第一原子力発電所での重大事故により、いつもにも増して原発への関心が高まっています。今こそみんなで

   原発について考えたい!

と思っています。
 手前右側の本は、PKO法「雑則」を広める会編『私、子どもを生んでも大丈夫ですか』です。これは、阪神・淡路大震災の時に原発震災を防ぐために発行された冊子の一つです。2000年の発行ですが、既に福島原発の老朽化に伴う危険性が書かれています。この頃もっと運動を大きく出来ていれば・・・と何度も悔やんでいます。


 今年のこの騒ぎで再びクローズアップされているのは


   山岸凉子『ブルー・ロージズ』(文春文庫ビジュアル版)

の中の

   「パエトーン」です。

1988年の作品です。1986年に起こったチェルノブイリの事故を受けて、漫画家山岸凉子が書いた反原発漫画です。ギリシア神話のパエトーンの話しを例に原発のことを書くのはさすがだなあと思います。後半漫画ではないなと思いましたが、それでも山岸凉子ほどの人気作家が声をあげているということが重要です。毎年ブックフェアにも出していますが、全く誰も気がついていない様子・・・今年はどうでしょうか。


 そして、今年一押しの本は


   これです。

反原発出前のお店編、高木仁三郎監修『反原発、出前します;高木仁三郎講義録』(七つ森書館)

 有報堂ブックス的には三度目の正直の本です。二度ばかりニアミスをしましたが、いずれも持ち合わせがなく買えず、その辺の書店では全く見かけることがないまま時は過ぎ・・・。ついに出た今年4月に新装版が。気がついたのは少し後でしたが、手に入れました。

 この本は、原子力資料情報室の故高木仁三郎さんが提起した反原発出前講師養成講座の第4期の全講義録です。高木さんは、核化学専攻の理学博士です。

 「非専門家、いわば原発についての素人が、自分の言葉で周囲に伝えていく」(本書より)運動が、「反原発出前の店!」です。

 有報堂ブックスは、反原発出前人になるべく修行中です。果たして立派な出前人になれるのか!!


 原子力発電の仕組み、放射能と放射線、原発事故の影響、核燃料サイクル、プルトニウム、使用済み核燃料の行方、廃炉の問題、原発に頼らないエネルギーなど、原発問題の基礎からわかりやすく説明されていることになっています。が、やはりずぶの素人の有報堂ブックスが読むと難しいです。

 しかし難しいからと言って投げ出す訳にはいきません。原発推進派は、「電力不足が」「経済が」と色々言っています。それに一つ一つ反論するためにも、学習が必要ですからね。
 でも、今考えるべきことは電力や経済のことではなくて、福島の高校生たちが「私たちは将来結婚が出来ない」と言っていることや、福島のお母さんが語る「この子を安全に育てられるなら蝋燭の生活でもいい」という言葉に耳を傾けて、心を寄せることが重要ではないかなあと思っています。


 この夏は、原発の学習をしに有報堂へ来ませんか。




※8/7(日)は、誠に勝手ながら、都合により臨時休業とさせていただきます。何卒ご了承ください。その他の8月の営業のお知らせは7/27の記事にあります。ブログ右側の営業カレンダーもご覧下さい。



 有報堂の平和のブックフェアでは、核兵器・原水爆も重要なテーマのひとつです。


広島や長崎は
  
もちろんのこと、


 ビキニ事件や  世界の核についても

学んでみたいと思っています。


 原爆の入門編としては、やはり


  漫画が入りやすいでしょうか。 


 定番は


    中沢啓治『はだしのゲン』(汐文社)全10巻  

でしょうかね。有報堂スタッフは全員、子供の時これを読んでとてつもなく怖かったという思い出があります。全然違う地域で全く接点のない子供たちの共通の記憶になるというのが本や漫画の凄さだなあと思います。有報堂の平和への思いはこれが原点かもしれません。


 最近の漫画では、2007年に映画化されて話題になった


   こうの史代『夕凪の街桜の国』(双葉社)

がしんみりしますね。原爆投下後の広島を描いたこの漫画。戦後生まれの作者が、自分の生まれる前の広島を書き、原爆の重い影を背負いながらも過ぎていく日常を描いているこの作品を読むと、広島では原爆投下がまだ過去のことではないんだなあという気持ちになります。


 
 写真詩集 

『たった一発の爆弾でヒロシマ20万人、ナガサキ10万人が死んだ』(労働教育センター)

もきます。いつも大泣きしています。「どうしてこんなことが」「どうしてとめられなかったのか」いつも悩んでいます。


 長野県在住の被爆者の方の証言集もあります。

 長野県原水爆被災者の会『生き続けて;信州からの証言』
  
自費出版で1996年の発行です。ここで証言されている方のなかでも、その後亡くなられた方が多数います。有報堂Aがお話しを聞く機会のあった箕輪町のAさんもお亡くなりになりました。直接被爆者から話しを聞くことができた私たちが何をすべきか問われます。


 このブログの3枚目の写真は森住卓『核に蝕まれる地球』(岩波書店)です。この写真集では、旧ソ連・アメリカの核実験場の住民や、ビキニの水爆被曝者、劣化ウラン弾の被害、核工場やウラン鉱山で働く人々、などを写真でなまなましく語っています。ウラン鉱山は盲点でした。考えが及ばず自分の知識のなさに呻いています。ウランの大半は、核燃料として原子力発電に使われます。そう問題の原子力発電です。


 有報堂では、平和のブックフェアで毎年原発についても取り上げています。昨年も原発はちょっと違うのではと言われたりもしましたが、ブックス担当的には1年で最も核がクローズアップされる8月にぜひ取り上げたいと思っている分野なので、毎年懲りずに


   原発本も平和のブックフェアに

紛れています。しかも、被爆者の方々は、核兵器の製造と原子力発電所を含む核燃料サイクルとは切り離せない関係にあると、今回の原発事故に特別の憂慮と使命感を持って対応しているそうです。その思いに応えるべく有報堂の平和のブックフェアで今年もとりあげますよ。


が、今日は既に相当長くなってしまったので原発本の紹介は明日にします。



※来週8/7(日)は、誠に勝手ながら、都合により臨時休業とさせていただきます。何卒ご了承ください。その他の8月の営業のお知らせは7/27の記事にあります。ブログ右側の営業カレンダーもご覧下さい。



 毎年恒例の
 

  平和のブックフェアが始まりましたよ。  


 カフェの本棚一本丸ごと


   フェア棚にしています。

 本日せっせと準備を始めたので、配置替えや新たな本の追加は随時行われます。毎日フェア棚をチェックしてくださいね。
 

 いつものように今世界で


 何が  起きているのか。


 先の大戦で


  世界は 何をしたのか。 

 日本は何をしたのか。 


 そして、銃後の長野では

   何があったのか。

みんなで学習してみませんか。


 そして、嘆いているだけでは始まらないので、

 
   どうしたら平和な世界が作れるのか

私たちに何が出来るのかも一緒に考えてみませんか。


 今年も有報堂は、今週末に臨時休業を頂いて平和について考えるツアーに参加します。


 お客様に

 平和への願いをこめて

折って頂いた鶴もかなりの数になっています。

   今は色分けをしています。

これを繋いで千羽鶴にします。(これがかなりの作業なので、来年はお客様に繋げる作業もやっていただこうかと考えている有報堂A)

 何が出来るかの一つが、例えばこの折り鶴だと思っています。何かの意思表示をすることは、一歩を踏み出すこと。一歩を踏み出すことは、世界を変えること。だと考えています。自分の作りたい世界のために一歩踏み出すことは、案外簡単で些細なことかもしれませんよ。一緒に一歩を踏み出したいと思っている有報堂です。


 この折り鶴は、今年は長崎の平和公園に奉納してきます。皆様の平和への思いをしっかりと届けてきたいと思っています。ご協力ありがとうございました。そして、今後ともご協力よろしくお願いします。


 平和であってこその有報堂の商売です。
 有報堂で戦争を読みながら、平和を読みながら、鶴を折りながら、平和について考えてみませんか。



 今年は、例の人災だか事故だかのせいで「核」「原子力」への注目が集まっています。有報堂ブックフェアも、いつもにもまして「核」に力を入れています。詳しくは、明日ご紹介します。



※来週8/7(日)は、誠に勝手ながら、都合により臨時休業とさせていただきます。何卒ご了承ください。その他の8月の営業のお知らせは7/27の記事にあります。ブログ右側の営業カレンダーもご覧下さい。


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