実は、2月の始めから チョコレートブックスフェアを 開催しています。全体的にやはりチョコレート色をした本が多いです。 「甘いほうがいいのか 苦いほうがいいのか 〜あなたはどちらがお好みですか。 チョコレートブックスフェア ミルクチョコからビターチョコまで」 とやたら長いお題がついています。 このブックスフェアの POPを よーく見ると(クリックして見て下さい)、小さく「同時開催 チョコレート&いちごスイーツフェア」と書いてあります。何と!実は最近何度もお知らせしていたチョコレートまつりのメインは、ブックスフェアだったのです。「びっくりです」 去年はずくがなく、チョコレート本フェアは全く出来なかったブックス担当、今年こそはと意気込みましたが、まだまだです・・・。そもそも倉庫から全ての本を持ち出せず・・・。本の山に負けました。 しかも長たらしいお題に合わせて、それぞれの本のミルクチョコ度とかビターチョコ度を書こうと思っていたのですが断念・・・。来年のチョコレートブックスフェアには、間に合わせたいと思っています。(果たして出来るのか?) マンガなどもチョコレートやバレンタインデーねたの巻だけを 引っ張り出してきました。 マンガは割とミルクチョコ度が高めです。 基本的にお子様な有報堂ブックス担当は、ミルクチョコ度が高い話しのほうが好きですが、ビターチョコ度の高い本にもお勧めがあります。今日はビターチョコ度が高い本をご紹介します。 マンガの中でビターチョコ度が高いのは 真崎春望『天使の料理番』(ボニータコミックス)4巻 の「recipeⅩⅡ苦いカカオ」です。このマンガは、グルメ本フェアをやるときにも代表になるだろうと思われる美味しいマンガの一つです。このrecipeⅩⅡの料理は「鴨のグリエ・チョコレートソースラズベリー添え」です。苦いソースと果物が合うそうです。美味しそう。一度は食べてみたい。 苦いのは料理だけではなくこのお話しです。日本人の養子になって、西アフリカの難民キャンプから日本にやってきた奈都。難民キャンプでひどい目にあって、中々心を開かない奈都のために「天使の料理番」シモンが料理を作ります。その料理で心を開いて、めでたしめでたし・・・ではないのです。強くて悲しい話しです。最初に読んだとき、この料理のイメージにも合った話しだなあと思ったものです。(食べてもいないのに・・・)詳しくは、有報堂で読んでみてください。 本の中で、ビターチョコ度が高いのは キャロル・オフ(北村陽子訳)『チョコレートの真実』(英治出版) というルポルタージュです。 帯に書いてある「カカオ農園で働く子供たちは、チョコレートを知らない」がズシーンときます。チョコレートを食べることに、罪悪感を感じさせる本です。以前お知らせした映画「おいしいコーヒーの真実」(2009/10/25記事■■■)のチョコレートバージョンです。 今や世界最大のカカオ産地となったコートジボワールやガーナの「児童労働」の実態や、巨大なチョコレート企業の陰謀、政府の腐敗などが描かれていて、とても苦いチョコレートです。アグリビジネス、モノカルチャー、フェアトレード、政府の腐敗、貧困、民族対立、そして私たち消費者等など、チョコレートから世界の今が見えてきます。普段から有報堂では、フェアトレード商品などを意識して購入していますが、フェアトレードだけでは解決していかない側面も描かれていて、本当に考えさせられる1冊です。 「カカオ豆を収穫する手とチョコレートの包み紙を開ける手の間の溝」を埋めるべきだという、この著者の訴えにどう応えていくのかが一人一人に問われます。(それには政治を変えるのが一番だろとつぶやく有報堂スタッフたち) 儲けるためなら何でもという姿勢は、チョコレート企業やアグリビジネスの世界だけではないですが、大企業の論理に組み込まれないあり方を中小企業である有報堂は模索したいと考えています。 ところで、コートジボワールやガーナは、どの地域の国かご存じですか?西アフリカにある国々です。この本を読んだとき、先にご紹介した『天使の料理番』を思い出しました。そこまで考えて書かれていたなら凄いなあと思いました。真実は分かりませんが。 甘いチョコレートを食べながら、苦いチョコレート本を読んでみるのはどうでしょうか。 次回はミルクチョコ度が高い本を紹介します。 ※2月の営業のお知らせは、1/28の記事にあります。ブログ右側の営業カレンダーもご覧下さい。 |
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