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 皆さんは、寝る前に本を読む習慣はありますか。その時どんな本を読みますか。

 私は、毎日寝る前に本を読んでいます。

 寝る前に読む本は、選ぶのにとても気を遣います。なんでも良いわけではありません。寝るときに適した本を選ばないと大変なことになります。

 仰向けで本を持ち上げて読むことが多いので、重い本は適していません。雑誌も、上等な紙で写真が多いテカテカしているものはめくりづらいので適していません。

 当然ながら中身も重要です。本選びに失敗すると睡眠の妨げになります。うっかりグルメ本に手を出すと、おなかがすいて眠れなくなります。
 面白くない本を読んでしまうと、面白くないことに憤慨して眠れなくなったり、口直しならぬ目直しで面白そうな本に手を出してしまって眠れません。面白い本は、全て読み終わるまで眠れないか、興奮しすぎて続きを想像し続けて眠れません。長編ものに手を出すと毎晩眠れなくなります。このように寝る前に読む本は重要です。本選びに難航して、眠れないこともあります。


 安全な本は、短編、エッセイ、学術書や漫画の一巻読み切り物、雑誌(普通の紙のもの)などです。割と途中で終わることが出来ます。短編はあまりにも出来がいいと、その本の他の作品も読みたくなるので注意が必要ですが。読み慣れた本も途中でやめることが簡単なため安全です。しかし、忙しいときなどは寝る前にしか本が読めないこともままあるので、読んだことのある本ばかりを読むというのも惜しいので、なるべく安全そうな本を選んで読みます。

 が、たまに選ぶのに失敗して、討ち死にする本にあたってしまうことがあります。面白くて、いつまでも眠れない本です。「寝なきゃ、もう寝なきゃ、3時間後には起きなければいけないのに・・・」「寝なきゃ、もう寝なきゃ、2時間後には起きなければいけないのに・・・」と思いながら最後まで読み進めて、面白かったところを再度読んでしまう最強の本です。その被害を最小限に抑えるためには、文庫本など全部読んでもあまり時間のかからない本がいいわけですが・・・なかなか・・・

 最近の一番の討ち死に本は、雫井脩介『犯人に告ぐ』(双葉社)でした。面白いし長いしいつまでも眠れません。ただ、この本を読んだ時は定休日の前日(というよりも当日でしたが)だったので、最初から討ち死に覚悟だったのでまだいいのです。

 昨日の夜(今日の夜か)の討ち死に本は、

パブロ・デ・サンティス『世界名探偵倶楽部』(ハヤカワ文庫)です。

 中南米スペイン語圏文学をもっと普及させたいという意図のもと創設されたプラネターカサメリカ賞の第1回(2007年)受賞作品です。
1889年のパリ万博に合わせて開かれることになった〈十二人の名探偵〉クラブの総会で議論が行われた後、フランス代表が・・・・・・

 絶対に安全だったはずなのに・・・。出だしは、あまり乗らない展開で読むのを止めることはないけど、どんどん読むという話しではないなという感じだったのです。だからいつでも時間になれば、閉じることの出来る本だと思って読んでいたのに・・・。事実、その前日までは、少し読んではすぐ寝るという繰り返しでした。なのに、今日はこの区切りまでと思って読んでいたその最後のp.179・180のダルボン夫人のそのセリフが、この本を討ち死に本に変える決定的な一打でした。「あなたに犯人を見つけてほしいから。犯人を怯えさせたいの。・・・・・・・・・」この・・・・・・・・・の中が一撃必殺のセリフでした。それを読みたい方は、いますぐ有報堂へ。

 あなたの討ち死に本は何ですか。ぜひ教えて下さい。


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