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 今日の"あかの・・・"は、本です。


キャシー・スティスンぶん/ロビン・ベアード・ルイスえ
   『あかがいちばん』(ほるぷ出版)
絵本です。

 赤が大好きな女の子の話です。
 ワンピースに合わなくても赤い靴下が、雨の日でなくても赤い長靴が、穴があいていても赤い手袋がいいんです。お母さんが色々もっともらしい理由をつけて、赤以外のものを使うよう言いますが、何と言っても赤がいいのです。
「わたしは あかが だいすき。
 だって あかは せかいで いちばん すてきな いろだから」と問答無用な理由がいいですね。理屈では反論できません。


有報堂ブックス担当は、この
   赤い靴下を履いて跳んだり跳ねたりしている
シーンがお気に入りです。


 もう1冊の「あかの・・・」は、エイミー・B・グリーンフィールドの、その名も

   『完璧な赤』(早川書房)
です。


 有報堂ブックス担当としては、めずらしくジャケ買い(名前買い)した1冊です。この覗き穴から目を出している御仁は、ヤン・ファン・エイクの「赤いターバンの男の肖像」の


   「赤いターバンの男」です。
カバーをとるとこの絵があります。

 この本の副題は、「欲望の色」をめぐる帝国と密偵と大航海の物語とあります。これで早川書房だし、絶対スパイミステリだと早とちりしたブックス担当。(もしくは大冒険活劇か)
 中身見なかったからね。珍しく。全く違ったの。赤の染料(特にコチニール)を巡るノンフィクションでした。びっくり。ジャケ買いは、本当に中身が分からないから危険ですね。今回は想像していた話とは全く違う話でしたが、なかなか面白かったので良かったですけどね。
 想像していたのとは違いましたが、歴史物好きの私としては大満足でした。
 「赤」は、手に入れるのがとても難しい色で、赤=権力者を意味していた時代。新大陸(メキシコ)に到達したスペイン人は、そこで赤い染料がたくさん売られているのにびっくり。黄金を求めて新大陸に向かったスペイン人。そこには黄金はなかったけれども黄金と同じぐらい貴重な「赤」を発見。その染料はコチニール。スペイン人は製法から原料・産地にいたるまでを国家機密とし、完全なる秘密主義を貫いたため18世紀まで原料の正体も明らかにならず、各国は躍起になってスペインの輸送船団を襲撃させ、新大陸にスパイを放った。と途中から大冒険活劇っぽくなっていきます。
 何でも物があふれている時代、色さえも自由自在になるこの時代にはちょっと想像もつかない「色」を巡る大攻防でした。

  
 皆さんも「あかの」本を読みに有報堂にきませんか。


※9/26(日)は夜間ライブのため、通常営業は16:30までとなります(LO15:30)。ご了承ください。ライブの詳細は9/10付の記事をご覧下さい。その他の9月の営業のお知らせは、8/28の記事にあります。ブログ右側の営業カレンダーもご覧下さい。

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